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[TODO]

80 モデル:ミジンコの移動に関する案のまとめと実装
60 モデル:空間介在2種競争のCNRモデル改案

50 生態学会:自由集会講演 [03月28日(月) 17:30-20:00]
50 生態学会:ポスター発表 [03月28日(月)]



02月28日(Mon)

 朝、自宅作業⇒午後、研究室。
データとりやらなにやら。自由集会のほうは何とかなりそうなものの、ポスターのほうがまずい、実にまずい…。最近は夜明け頃起きる⇒PC立ち上げて作業、キリが悪いんで昼頃まで自宅で続行という、このパターンが完全に定着してしまった。よろしくない、のかな? 支障が無いのがよろしくないような気もする。

夕刻前、マサヤ君の操作によって計算機が二台ほどネットワークダウン。見に行くとカーネルパニックになっているんでおとなしく再起動。結果的に内側からDDoSみたいなことをやってしまったらしい。いやはや。

メモ。OIKOS, Vol109(1)にてStoichiometryの特集。基本的にはトピックごとのレビューのようだ。バランス・インバランスがらみの話もあって目を通しておくべきかね。


02月26日(Sat)

 朝、自宅作業。
本日も自宅から作業。空間つきIBMで思ったよりコントラストが出ない。こんなんだったっけ(うろ覚え)。もちっとクリアだったと思ったんだが、要は見せ方ということになるのかなあ。

 メモ:「Meat diet boosts kids' growth」。
ケニアの子供を対象に、通常の食事に加えて、肉、牛乳、植物油、何もなし、という食餌条件でそれぞれの生育状況を見ると、肉を添加したグループではより健康的かつ『知的に』生育した、という結果を元に、「菜食主義イクナイ、肉食え肉」という判りやすい結論を提言している。

この研究の何がすごいかって、ケニアでは恒常的にビタミンやミネラルが成長制限となるような食餌形態であることに着目している点(記事内ではっきり言及している)と、もうひとつは二年にもわたって比較実験を人間相手にやっている点。議論としては「ケニアの子供達にもっと肉を」とかいう政治的な含みは(僕が読み取れた限りでは)特になさそうで、単純に菜食主義者による子供への食事内容の栄養的制限に対する批判を展開しているのだが、記事では最終的に、

"Poverty creates malnutrition and malnutrition reinforces poverty."

と結んでいる。宗教的背景であるとかいった言及は特になく貧困で云々とあるから、ケニアの人々は別段好んで肉を食わない生活を送ってるわけではないだろう、と思う。著者もそのへんは区別してるとは思うし、実際問題として、こういう「実験的」研究は途上国でやるのが色々な面でベストコンディションなんだろうとは思うが。

個人的には「炭素ばかり食ってても稼ぎにならないのは人間だって全くそのとおり」というのを示している点で、ピュアサイエンスの観点からは非常に面白いと思う。が、しかし、(穿ち過ぎとも思えるけれど)金持ちの健康のために貧乏人使って実験してみましたと見えてしまう側面がどうにも気に入らない。要はアメリカ人の子供使ってやんなさいよというだけの話なのだが、仮にやれたとしてもケニア人で記事にするのと較べて、人権団体みたいなのとか、ポテンシャルとしての子供の栄養状態とか、色々と問題になるんじゃないかな。


02月25日(Fri)

 朝、自宅作業。
本日と明日は東北大の二次前期試験。交通規制やらあるみたいで面倒なんで自宅から作業。

夕刻、私用で町へ。雪がちらついていたので自転車。二次試験の解答速報作成、なんてのをやったのだが、割り当ては生物。明日の朝刊に載るとかで急ぎという話の割に結構のんびりしてたような。解けなかったらどうしようかと思っていたのだけど、流石に(生物に限れば)入試に対応できる程度の学力は残っているらしい。手ぶらで行ったので不安だったのだが、割り当てがちょうど集団遺伝というのもあって問題なし。心配する以前にせめて鉛筆の一本くらい持っていけという話。ハーディーワインベルグ則をメンデルの法則とマジボケしていたのは内緒だ。答え合わせの前に気づいて直したから良かったものの、恥ずかしい思いをするとこだった。

しかし、塾に足を踏み入れるのもかれこれ10年ぶりくらいだろうか。当時となんら変わらないのかも知れないけれど、普段縁がない施設であるし、ずいぶんと新鮮だった。


02月24日(Thu)

 朝、私用⇒研究室。
データとりつづきと、コーディングつづき。データとりのほうは作業なんで特筆なし、2種の割に思ったより時間が掛かるような。

結局、被度はとりあえずtypeIの関数で記述。飽和濃度で1となるような原点を通過する直線、飽和濃度より大きいときには常に1。問題は飽和濃度がわからないというところだが、餌制限を受けないときの体積あたりの環境収容力(炭素量バイオマスor密度)でいいように思うので、これを探すとしよう。

結構新たに作り変える必要のあるモジュールがあちこち出てきて面倒だ。


02月23日(Wed)

 自宅作業。
早朝に起きて本を読む。ここ暫くずっとこんな生活なのだが、以前に較べて別段寝る時間が早くなったわけでもない。おかげでこの齢にしてすっかり年寄り扱いされている。

さて、本を読み終わって目を上げると吹雪。もうすっかりやる気をなくして自宅作業。先に(作業の楽な)個体ベースな空間構造モデルのほうの作成。こっちはちょっと弄っただけで出来る。
早速テスト、パラメータ間違えて戸惑ったのを除けば問題なし。で、結果、空間構造が無いときの数値モデルと変わらない。いやそんなはずが無い、と色々考えて、そういえば、貧栄養(というか振動が安定点に向けて収束するような)条件下では結局ほとんど結果が変わらないという議論をしたじゃないか、そういえば。
というワケで、振動気味な条件で色々と取ってみる。ぼちぼち。

午後過ぎ、ちょっとの晴れ間をついて外出。暖気をキッチリしなかった所為か機嫌が悪い悪い。途中で停めてチョークひいて暖気しなおし。エンジンには良くなさそうだ。さらに、帰りに霙⇒吹雪と食らって散々な目に。


02月22日(Tue)

 午前中、私用⇒研究室。
ちらほらと雪が降っていて時折吹雪く。散髪その他雑用を済ませて正午前に研究室。

自由集会で喋る内容の大まかな構成を考える。今取り掛かっているモデルのうち、2種競争に対するCNRの効果を見ているもので行くことにする。
具体的には、いくつかのレベルでの空間的概念の抽象化の度合いによるモデル間の比較、というか。、モデリングという手法のメリットデメリットについてと、空間構造についての抽象化レベルがモデリングの上で、一体どのような違いをもたらすのかという話にしてみようかと思う。
ちとモデルモデルしすぎていて、もしかすると今回の自由集会の、藻類−藻類食者間の関係に興味がある向きにはウケないかな。どうかな。かなり「何が面白いのか」というところをアピールしないと興味を持ってもらえないだろう。

午後過ぎから、被度モデルの設計つづきと仮定やモデルロジックの詰め。新たに穴を一つ見つけた。当たり前というか大前提として「被度」を仮定しているということは、消費者側からすると単純に食える餌量が減ってしまう。と、いうことは、単純に考えると、潜在的に食える餌は沢山あるにも拘らず餓死してしまうという阿呆な状況に陥る。
というワケで、前にも書いたような気がするけども、被度は消費者バイオマスの飽和関数にすべき、ということで結論。こうしてやらないとどうもほとんどの条件範囲で消費者が先細って系が壊れるようだ。

というようなことを考えつつ、あーでもないこーでもないと考えていたんだが、気がついたら意識がトンでいたんでさっさと帰ることにする。(追記:バイク凍ってた…)


02月21日(Mon)

 午前中、研究室。
朝、結構吹雪いていたので歩いて研究室。胸の痛みは引かず、むしろ悪化中…。今更ながらコレ筋肉痛じゃなくて肋骨のような気がしないでもない。咳のほうは快方に向かいつつあるようだが、なんにせよ「暫くほっとけば治るだろ」という動物的思考は継続中。

午前中、先週末に届いた計算機のセットアップ作業。大方の行程はほっとけばいいので特に問題なし。ついでにHUB(しかも上流の)が駄目になってて怪しい挙動をするんで、コレも交換。午後から実験室の人々が片付けを始めたんで、その前までに全部終わってよかった。

新規の計算機の導入手順のドキュメント化に着手。とはいえ、新しくサーバ立てる訳でもなし、インストーラに従えというのと、幾つかサービス停めてアプリケーション入れてユーザの/home確保するくらい。たいした作業でもない。

テストを兼ねて新計算機でためしにmakeから計算スクリプトまでの一連の作業をしてみる、速くて嬉しい。HTてくのろじ対応のおかげでCPUは一個なのにデュアルCPUと「勘違い」したメッセージが出てて笑える。カワタ研みたいに複数人が同時にタスクを放り込む環境ではコレは結構ありがたい、のかも。

 モデルつづき。
暫く集中できなかったのもあって遅れ気味。自由集会で2種競争モデルを、ポスターで移動パターンのほうを喋るつもりなんで、急がねば間に合わないというか共倒れの予感。


02月18日(Fri)

 朝、研究室。
だんだんと胸の痛みがひどくなってくよーな。咳き込んだりするたびに「あたた」ともがくのは我ながら間抜けっぽい。

計算機、着。早いうちにセットアップしようと思うも、ちょっとした作業に追われて後回し、結局午前中はあれやこれやで手着かず。VineのインストールCDが紛失、3.0ならあるんだが、計算環境の統一のため今回は見送り。しょうがないからもう一回ダウンロードしてきて、とかやってるんで尚更に手際がよろしくない。

で、作業途中なんだけど、本日は学科の送別会その他⇒研究室の新歓なので早々と撤収。


02月17日(Thu)

一日療養。一向に楽にならんので自宅でごろごろ。積読本を崩したり、昨日の論文の続きを読んだり。


02月16日(Wed)

夜明けからの喘息発作により胸部疼痛。肋骨周りが全般に痛むのだけど、これって筋肉痛だよねというのがちょっと情けないというか。

 朝起き、読書⇒自宅作業。

「夜陰譚」(菅浩江)、読了。 この短編集のテーマを一言で表すならば、本作の一節から引用して「深い粘性を持った闇」、これに尽きる。柊の僧兵や博物館惑星のように若やいだ美しいものや綺麗なものを描く一方で、こういった饐えて纏わりつくような情念を描く作品群も同じく存在するのがこの作者の深みだと思う。様々なコンプレックスを持った女性の瞑い部分に触れた本作品群は、ある意味での恐怖小説といえるだろう。だけど、(著者近影やSF大会での写真を拝見するに)結構美人なのよね、この人。

雪がひどいので自宅作業。義理を欠くのは重々承知の上であるが、既知の話を発言できぬ場に聴きに行くのは「枯れ木も山」以上の意味合いは持たぬ、ということでひとつ。めどい(にゃー)とかじゃないですよ?

修士といえば、そういえば、以前カワタ研からオランダに行った(というかオランダからカワタ研に来て、という方が正確かもしれないけれど)竹内君も今年あたり修了じゃ無かったろうか。数年前にここを読んでいるとかいうメールはあったけど、流石にいまは読んでないだろうからバラしてしまうと、ここだけのはなし、彼の論理的思考と抽象化速度は、僕にとっては尊敬というよりも畏怖的なものがあった人である(憬れていたのです)。
僕にとってはごく稀有な、というかカワタ研というカテゴリにおいて食指の動く少数の人というか、何を考えているかというレベルで興味深い個性だったのだが、しかし、結局は暫くはメールのやり取りがあったもののそれきりになっている。彼の噂は国内では聞かないけれど実は向こうではトキノヒトになっているかもしれないなあ。さてはて。

 モデルつづき。
昨日の競争の結果を眺めつつ、侵入実験を試しておくのも必要かも知れず。同時に、複数回の侵入を受ける場合には二種の競争系における侵入成功についての条件が変わってくるのではないかというアイデアを思いつく。というか、Huisman and WeissinggaEcol.lettersかなにかに発表した論文に似たものがあったはず。stoichiometryと特にCNRによるresource supply inbalanceをかんがえると、消費者-藻類一種の平衡系に対して侵入者がアタックして栄養塩供給条件がシフトして、もとの平衡状態に復帰する前にさらにアタックされることで別の(共存するような)平衡状態にスイッチできるのでなかろうか。

早速実装してみるも、Andersen(1997)にある結果と変わらず。あれ? 変動からの復帰が侵入頻度に対して早いのか、それとも、侵入による影響が皆無なのか。イケるアイデアだと思ったんだけど。ふむ。
逆にいえば、なぜこうも侵入に対してロバストかというところを詰めることで、システムの安定性に関して理解が深まるともいえる。浅薄な理解では復帰が早いのだと思っているのだけど。

メモ。Loladze et al.(2000, Bulletin of Mathematical Biology)、導入部分で熱力学第二法則を引いて生態学的エネルギー転換効率の話からstoichiometoryの話に持ち込んでいる。彼の場合はenergy-material constraintの話であるが、話の運び方としてはカッコイイ。そういえば、彼のenergy-material constraintの話に、競争者が入ってくる場合にどうなるんだろうという話をウラベさんに振られた事があって、これ面白いはずだよといわれたまま(そのときは面白いとは思ったものの)そのままになっているが、ちょっと考えてみるのもいいかも。とは言うもののこの論文、取っ掛かりは修論かと思うくらい簡単だが中盤以降は難解で、理念はともかく細かいロジックを消化するのが大変なのだ…。


02月15日(Tue)

 午後、研究室。
寝過ごして起きたら正午過ぎだった。いやはや。

 計算つづき。
基本データは大まかなところ回収完了。「ミジンコのリサイクルを考慮すると藻類は共存しにくくなるのですが…」という前振りに使うためのもの。Andersen(1997)の数値実験では片方の藻類種と消費者が平行に達してから侵入実験の形でデータを取っているため、CNRがあるときにはこの図よりもきれいに共存条件が閉じる。

さて、この後は空間を導入したものを取ってから個体ベースとの比較をする、と。

明日は大雪が降るという噂。やだなあ。


02月14日(Mon)

数日分アップし忘れ。

 自宅作業⇒正午前、研究室。
来年度よりの新M1三人のうち最後の一人、福原君が研究室に来ている。わざわざ鶴岡から朝一で来たらしい。メールアドレスの申請やら他雑用。

午後から河田研修論組の修論発表。皆それなりに緊張してたみたいだけど概ね恙無く終了。皆々様お疲れ様でした。今年も全員就職(+)ということで、僕以降は当研究室に新規のドクターがいない。だんだんと下に裾野の広いカスケード構造が形成されつつあるが、一般的な生態系と違って、低次階層の転換効率(進学率)が高く上に行くほど低いので、栄養段階でいうところのtop consumerに相当する部分で消化しきれなくなりつつある。来年以降の修論はえらいことになっている筈。
系の頂点に位置するカワタ先生も薄々とはヤバイ雰囲気を予測していると見えて、今年配属される人々の研究テーマは既にこの時期から固めつつある。逆にいうと、僕の頃のように好き勝手やりたいようにやらせてくれる(その代わりブレーキも掛けない)という感じは薄くなっている。教育的見地からは以前に較べて遥かに指導熱心といえるが、その良し悪しは人それぞれというとこだろう。

研究室に戻って少ししてから今度はマクロ生態のほうの発表練習。本日は3人全員。モリ君、タナベ君、ナカイさんの順で夜半まで。本番は明後日だけどまだまだ大変そうで。いやはや。千葉研は3人とも進学でボトムアップ型撹乱に強い構造。

 計算つづき。
先日の競争者間で"paradox of enrichment"が起きないだろうかというアイデアをニシノさんに振ってみたら、オリジナルでは被食者を食って消費者が増えるというのに対して、競争者間ではいわば頻度依存的な増減になるので、起きないのではないかという指摘。

指摘の意図するところを完全には把握できなかったが、生産量が増えていったときに被食ー捕食系ではovergrazeが起きることで系が崩壊するが、これを競争系に置き換えた場合には、生産量によって規定される例えば最大合計密度を頻度依存的に食い合うだけで、云ってみればovercompetition(による競争排除の促進)という状況にはなりにくいということだろう。もちろん条件によっては排除が起きるような状況もあるとは思うけど、必ずしもそうなるとは限らない、というところだろう。


02月12日(Sat)

 自宅作業。
スクリプトに渡すようにインタフェースの手直し。

 計算つづき。
藻類のみの競争について回収。栄養塩の供給比率(N/P)のみで共存条件が決定するという単純なものであるが、まともに数値計算が出来てるかどうかの確認も兼ねてるんで、まあよし。

このモデルの特性上、藻類のみが競争する時には栄養塩供給量に関係なく供給比率だけで共存できるかどうか決まる。これに対して、消費者がいるときには、いわゆる被食−捕食関係における"paradox of enrichment"(Rosenzweig, 1971, Science)によって、供給量が増えるほど系の振動が大きくなって藻類が絶滅しやすくなる(もしくは消費者が絶滅する)。これは、第一には被食者と消費者の間に互いの増減に対する応答にタイムラグがあるために起きるため、ごく単純なLVモデルのような系でも起きる。ということは演繹すれば、実は被食捕食系に限らず[やられたらやり返す]ような競争系でも同様のことが起きるんじゃないだろうか(簡単には遅延のあるLVモデルで事足りる)。というようなことを日がな一日考えつつ。

 夜、送別会。
ファンさんが週明けに韓国へ帰国とのことで送別会。何故かしゃぶしゃぶの食べ放題の店。日ごろの生活が反映されて余程がっついてたらしく、カワタ先生から「延々と食ってた」と御指摘いただく。僕はopportunistc feeding strategistなので食える物がその場にある限りは延々と食うのです。食えるときにはホントなら動けなくなるまで食べる生き物なのです。とか。まあどうでも良いんだが。
のち、二次会。深夜帰宅。


02月11日(Fri)

 自宅作業⇒午後過ぎ、研究室。
名目上国民の祝日…なので、輪読会(占)はお休み。その代わり同じ時間帯に修論の発表練習が夕方まで。

 計算つづき。
ベースラインの結果とり。藻類のみのとき、消費者+CNRなし、消費者+CNRあり、の3条件を予備実験として回収。条件解像度を低めに取ってるせいでなんとなくテスト計算の気分が抜けない。全体的に遅れ気味でよろしくない。


02月10日(Thu)

 自宅作業。
なんとなく自宅からアクセスしてプログラムを弄っていたら昼を過ぎ。夕刻前くらいになって用事で出掛けた後研究室。雪が舞っていて寒い。

手違いで計算機が入る期日がちょっとずれ込みそうな感じ。大幅に遅れるわけではないと思うけども。

 計算つづき。
基本となるモデルのテスト。2種のうえに空間も無いということで計算が速い速い。見てる合間に終わるのはなかなかに気分が良いものだ。これならかなりの条件解像度でとっても一瞬だ。

「被度」の概念を実装中、なのはよいんだが、作業中に「被度」pは定数でなく密度関数にすべきじゃないかと思いついた。現在のところ系の動態の記述のうち、藻類の炭素量バイオマス増分(A)を、consumerの影響下にある場所での増加率(g')と、ないとき(g")に別けて、消費者の影響下にある空間が占める割合pを用いて、dA=g'(pA)+g"(1-p)Aという感じで記述している。実際には増加率は藻類バイオマスの関数になっているから、こうまで単純ではないが大筋ではこんな感じ。

今現在pは固定値として扱っているのだが、よくよく考えれば、密度が低いときと高いときで空間的な被度が同じというのもおかしなわけで、影響が飽和する消費者密度の関数としてtype1/type2あたりのfuctional responseを仮定するほうが妥当といえる。いったん固定値でやってみたとしても、ここは変えないといかんよな、やっぱり。


02月09日(Wed)

 朝、研究室。
本日は朝からショウジさんのD論発表とタケイさんのD論発表。タケイさんのほうは内容が生命科学にほとんど関係なくてバケ学な内容だった。途中で意識がトンでしまって御免なさい御免なさい…。

午後から、修論発表練習。クマキ君一回目、かなりヤバゲな感じで要全面改訂。で、それをこっちに丸投げしますか、カワタ先生…。

 計算つづき。
バグとり完了。ぱっぱと終わらせるつもりが結構長引いた。ここ暫く日中はセミナー(という名の発表練習)つづきで、陽が落ちてからしか作業できなかったのもあるんだが。さておき、これで思いついたモデルの実装に掛かれるってことだ。今週中に結果出してさっさと纏めてしまいたいところ。

 「塊魂」、買ってきた。
先週末にBest!シリーズで出てたのを店で見つけて購入。シンプルなルールと独特のセンスに結構ハマっている。


02月08日(Tue)

本日は朝から晩まで人の話を聞くばかりだった。

 午前中、研究室。
正午前、植物生理のマツイ君のD論発表を聴きに行く。分野が違うから判らないかもと思いながら聴きに行ったのだが、思った以上にプレゼンテーションも質疑応答も判りやすいものだった。もっとも彼自身は緊張の所為かいささかギクシャクしてたが。

午後、作業続き⇒雑用。新しいサーバ用のマシンを入れて良いとの話を振られる。何かと思って聞いてると、ちょっと前にカワタ先生にサーバのHDD容量が逼迫してるというような陳情をしたのが変な方に勘違いされたらしい。結局、新計算機を2台ほど入れるということでそっちの雑用。

午後過ぎ、歯医者。本日は変な時間に予約を取ってしまったので雪の降る中バイクで山を降りる。数箇所補修して本日で終了。凍るのを嫌って徒歩で青葉山。

夕刻、マクロ生態の修論発表練習。モリ君とタナベ君。夜まで。


02月07日(Mon)

 午前中、研究室。
正午過ぎからM2諸氏の修論発表練習。順番にキクチ君長々、タグチさん短め、オオタキ短めで3時過ぎまで。

午後過ぎ、セミナー(マ)。本日は最終回、担当は千葉さんで一番最近の論文、Chiba(2005),Evolution,in pressの紹介。小笠原のマイマイの殻の形について、hybrid zoneでは中間型だけでなく新しい形のものが出てくるのを、殻の形成モデルの二つのパラメータから理論的に説明した研究。説明自体はきわめてシンプルで(モデルは結構複雑になっていたけど)美しいモデルだった。

夕刻以降、延々とコーディング。バグが取れず動物プランクトンバイオマスが無限に増加する。かなり肥大したモデルから流用してるのにも原因があるっぽい。要らない要素は全部削って書き直したほうが早いかも…。


02月04日(Fri)

 午後、研究室。
昨日(というか日付は同日だけど)のMLの設定変更。メールで「変更しました」と書いて送った返信が「変わってません」という内容。テスト用ではうまくいったのになぜと思いあわてて確認したら単純なコピペミス。直接テストできないとしょーもないミスをするなあ…。わりとテンション高めなメールだったんでちょっと恥ずかしい。

 午後過ぎ、輪読会(占)。
新規配属の4年生が参加。内容的にはちょっとキツイと言っていた。本自体は『Limnoecology』(Lampert and Sommer, 1997, Oxford)なので良い教科書だが、本も後半途中からでは確かにつらかろう。ウラベさんはカワタ研のM2諸氏の修論審査のため遅れてきて、ちょうどやってきたのに合せて終了。


02月03日(Thu)

 自宅作業⇒夕刻、研究室。
寒いんで出不精、とやろうと思ったんだけど、よく考えたら正路さんの発表練習が夕方過ぎからあったのを思い出して研究室へ。歩いていったんだけど、バイクでも問題なかったかも。…で、時間を間違えて結局参加せず。何しに来たんだ。

で、夜半ばまでサルベージ目的の2種競争の数値計算モデルのコーディング。夜過ぎから横山さんを捕まえて長々と雑談。気がついたら結構な時間喋っていて猛省。

夜も遅くなってから、fmlの設定弄り。以前変更した設定がうまく機能していないので別の方法を試してみる。結局呼び出しタイミングが問題ということが解かるまでに1時間以上掛かって解決。しかもよく調べてみると定石っぽい。


02月02日(Wed)

 午前中、研究室。
大雪なので徒歩で。途中で喘息が出て研究室までがえらく遠かった。そのまま正路さんのD論発表練習。話自体は既にまとまっているので、プレゼン関係のやり取りがほとんど。

論文。いまいち纏まりきれていないが、それぞれのミジンコクローンのステージごとの餌サイズ選択性(=競争能力)が違って、それぞれのステージ(サイズ)ごとに個体群サイズの頻度依存的な負のフィードバックが掛かるらしい。詳しい理論的なメカニズムはDeRoos et al.(2003) Ecol.letters 6:473-487。
僕が面白いと思ったのは、外的なサイクル調節(論文では外からの餌藻類の供給周期を調節している)では競争排除が起きるのに対して、内的なサイクル調節(捕食被食系の振動)では競争が弱くなっているところ。これは外的な要因による競争関係の変動ではなく自己創発的な競争関係の変化で多様性を説明するHuisman and Weissingたちの一連の研究に通じるものがある。
いまいちメカニズムを消化しきれていないところもあるが、午後中調べたり読んだりして勉強になった。


02月01日(Tue)

二月。もう二月。いやはや。

 午前中、研究室。
朝、歯医者。さほどひどい箇所は残っておらず小さな修繕を幾つか。それでも数箇所残っててまた来週。纏めて一偏にやってくれと言いたい所だが向こうも客商売、僕だけに掛かり切りという訳にもいかず。

雪が収まってきたんでいったん自宅によってバイクで研究室。細々とした片付けものや被度モデルの詰めをチョコチョコ眺めたりしてから、弁当を食していたら配属の学生さんたちが研究室にやってくる。6人は圧巻というかいっぱいいるなあ。共用端末のアカウントを作成したりメールアドレスの申請をしたりと雑用。適当に説明して勝手に作業して貰ったけど、適当にやってて特に問題も無いようだった。楽だ。

論文。横山さんから教えてもらった今週のNatureに掲載のNelson et al.(2005)。背景となるのは「第二のプランクトンのパラドクス」(Hebert and Crease 1980, Science)についての研究で、僕はこれについて不勉強だったのだが簡単に言うと、実験室ではミジンコが共存するのにクローン間の遺伝子型に強いニッチ分化がしばしば見られる。にもかかわらず、野外で観察されるミジンコの遺伝的多様性は高く、これは資源利用のニッチオーバーラップが非常に大きいことを示唆していて、競争排除の原則からすると野外と実験環境で矛盾する、というものらしい。

で、理論的には個体群動態の振動と競争者(遺伝子型)間の頻度依存選択(によって起きる適応度=競争関係の優位性の変動)で説明できるそうな。従来の研究では、強いニッチ分化の方が利いているという結果しか得られてこなかったが、この研究では、個体群のサイズと齢(ステージ)構造を考慮することで、はじめてその実験的証拠が得られたというもの。

外的要因による個体群の振動が競争排除を強めるのに対して、内的要因(ステージ構成のズレ)による個体群の振動は逆に競争の効果を弱める結果になったそうだ。何故か? このメカニズムについては言及されていて、競争クローン間ごとにステージがずれているためにfecundityが違ってて結果として競争能力の差が小さくなるとか何とか書いてあるのだが…。いまいち理解不足で纏められない部分も多いんで、他の文献も当たってみるということで宿題として明日に持ち越し。


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