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[TODO]

99 論文原稿直し:CNRによる競争排除遅延モデル
85 モデル:"The specialization v.s. generalization in dietary stoichiometry"(仮題)
60 モデル⇒論文:空間パターン成因モデルのまとめ
50 モデル:芝草水溜り中立モデル(トガシ蔵王)

20 モデル:"The specialization(略)⇒拡張:空間探索
15 モデル:"The specialization(略)⇒拡張:食物網構造
10 モデル:ミジンコの生活習慣と繁殖成功度の関係
-5 モデル:空間介在2種競争のCNRモデル改⇒(ASS or PoEからのアプローチ?)



06月30日(Thu)

 午後過ぎ、研究室。
 終日、文献漁りをうろうろ。不慣れな分野で右も左もよく判らないのと、持ち前の検索能力の低さが相俟って、思うように文献が集まらない。

 夕刻、輪読会。先週の続きで問題演習。行列のベクトル計算に対するイメージがちょっと変わったこともあって、ステージ構造を取り込んだモデルなんてのも面白いかもしれない、などと思いつつ、一時間ほど。


06月29日(Wed)

 朝、研究室。
 午前中、セミナー。担当は僕で、先月くらいから新しく考えているモデルの話(使った資料)。このアイデアであれも出来るこれも出来るというところに眼が行きすぎて、肝心の足元がまったく留守になっているのを衝かれてしまった。結局、ベースコンセプトをきちんと詰めてから、話はその上で進めるべきという批判に集中する流れになってしまった。発表のあとで「途中からは、研究計画じゃなくて妄想だよね」という寸評をいただいたが、全くそのとおり。反省。

 という訳で、大阪以来、3ヶ月ぶりのプレゼンテーションの自己採点。資料の構成の不備等(−10)、プレゼンテーションにおける引用の適切さ(−15)と丁寧さ(−10)、研究コンセプトの整理(−30)、聴き手のリアクション(+10)と理解度(−5)。計50点。聴き手のリアクションが結構あった分、採点がユルくなってるような気がしなくも無い。
 アイデアは悪くないという評価をいただいたんで、何が面白いんだかサッパリだと云われなかっただけは救いかな。まとめ方さえきちんと考えれば説得力のある面白いモデルに出来るはずだ。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 というわけで、空間構造とか『趣味』に走る前に基本コンセプトを固めよと、しっかり釘を刺されてしまった。
 現状でドコに問題あるかというと大きくは二つ。。本研究によるこの分野へのイノベーションがなんであるかというところを明確に提示できていないのがひとつ。掘られてない穴なら無限にある、という奴だ。これは僕の勉強不足に起因する。もうひとつはコンセプトに沿った予測がきちんと立てられていないこと。やってみないと判らない性質の研究もあるだろうが、今回はそういう感じで無いと思うから、問題は僕が研究の全体像を十分に把握できていないためだろう。これは僕の考察が足りていない証拠だ(というよりは、やはり眼が先に向きすぎてて、地に足がついてなかったということか)。

 カワタ先生との直接勝負は暫くインターバルを置いてから。前哨戦たる今回はボロ負けに近かったわけだが、…次こそは。

 午後から気が抜けていた。使い捨てのプログラム書いてみたり。メモめも。

cout<<"STDOUT";
cerr<<"STDERR";

こう書いといて、(bash/zshでは)./a.out 1> 1.txt 2> 2.txtと実行すると1.txtに標準出力内容が、2.txtに標準エラー出力内容がそれぞれリダイレクトされる。*csh系は制御がややこしかった記憶はあるが、やりかたを憶えてない。
 本来の用途からは外れてるような気もするが、これを使うと計算結果の出力先の振り分けを(2つまでは)手抜きできる。


06月28日(Tue)

 正午ごろ、研究室。
 丸一日、発表資料の作成と修正。夕刻質問を沢山いただいたので(水野さんが呼びかけてくれた、感謝)、それに対応してさらに修正。幾つかは僕の勉強不足によって不十分な対処なのだが、既に発表には間に合わない。

しかし現時点で、モデルに関する考察の詰めの甘さが色々と露呈している。ある程度アイデアの方向性が出たこの時点で人から意見を貰えるのはちょうど良いタイミングなのかも。終わってみたら惨敗でしたとならないようにきちんと発表しないと。


06月27日(Mon)

 午前中、研究室。
 バイク屋によって部品交換の終わったSVを引き上げてから研究室。歩いていったら、途中から雨に降られて濡れ鼠。結局、先日のエンジンオイル交換に加えて、Fブレーキパッド交換、R(ブレーキパッド、パッドピン*2、ブレーキキャリパーのオイルシール、ブレーキフルード)交換。キャリパー自体が錆びてたのかと思ってたけどピンだったのか。全部込みこみで25,000円以内に収まったから、まあよしとする。でも部品代はわりと安いけど、工賃が高いんだよねぇ…。

 発表資料を少し手直ししてからプログラム書き続き。
 Denno and Fagan(2003)を読んでいて、普段昆虫を食べてる連中が窒素欠になると植物(種子や花粉)を食べるという記述がどうにも腑に落ちなくて(特に花粉がそれほど高タンパクなのか、という点について)横山さんに訊いてみたところ、実は種子だけでなく花粉もかなりCN比が高い餌であるらしい。見せていただいた資料には花粉の栄養成分は焼きサンマと同程度(ただし脂肪:タンパク比)とある。焼きサンマという表現はちょっと面白い(たぶん栄養学の本から引っ張ってきたデータと思われる)。ま、兎に角、花粉の餌としての質について、炭水化物を含めてもかなり窒素比が高いことを知り、なるほど納得できた。

 午後過ぎ、セミナー(マ)。
 先週とメンバー構成は変わらないのだが、今週はセミナーがある…。

 前半、千葉研の矢萩さんが担当。
「Shell choice in Paguruslongicarpus hermit crabs:does predation threat influence shell selection behavior?」(出典不明)の論文紹介。松島のヤドカリで似たような研究を考えているとのこと。。ホンヤドカリは自分が入る殻を選ぶ際に、(なるべく壊されにくく捕食されにくい)穴の無いものを選ぶために殻を調べるそうだ。その捕食者であるミドリガニ(だったかな?)の居る・いないによって、殻を調べる時間が変わるという内容。
 腑に落ちないのは、裸の状態にもかかわらず、捕食者が居る影響によって会を調査する時間が増加するという結果が出ている点で、直感的には捕食者が居るなら何でも良いからとにかく裸でいないようにするような気がするんで、この結果は釈然とせず、これに対する考察も「殻の安全性に対するリスク評価により長い時間を掛けるかも?」という、なんだかよく判らないものだった。

 で、もう一つ気に入らないのは、この研究においても、『けみかるきゅー』が水に棲む生物には普遍的に働くという無批判な前提からはじまっている点。その困難さゆえに、具体的な物質が特定されている例はほとんど無い(あるんだっけ?)。この研究でも例に漏れず、状況証拠から捕食者の居た残り水を使ったら行動が変わった、これは『けみかるきゅー』を認識しているに違いないというロジックな訳だ。
 なにもそれを夢だ幻だというつもりは無くて、違いが出てる分には「あるんだろうね」という納得はする。それはいいのだが、ではデータに差が見られなかった場合に、それが『けみかるきゅー』そのものが無かったのか、それともあるけど効かなかったのか区別できないのは問題じゃないんだろうか。捕食者が居ても居なくても行動が変わらない、という点のみについては確かに問題は無いかもしれないが、捕食者を(少なくとも化学的には)認識して無いのと、認識してるけど行動を変えない、というのではえらい違いがあると思う。

 と、ここまで考えてきたが、『なぜ違いが出なかったのか?』という考察をしてる研究よりは、現実には、『けみかるきゅー』を使って捕食者の存在を比較したら行動に差が出た、という研究の方が多い。出なかったものに関しては、(なにも差がありませんでしたという論文にはなりにくいから)そもそもデータが葬られている可能性もあるが、データに違いが出ているなら、上述のような心配は杞憂なんだろうか。この手の研究を読んだり聞いたりするたびにもやもやと思うのだが、ホントに問題ないのかどうか未だに整理できないままで居る。

 既に『けみかるきゅー』があるのは確からしいというのが支持されている生物は別として、はなから『けみかるきゅー』の存在を前提としている研究手法はイマイチ好きになれない。予備実験で確かめている研究なら不安は幾分和らぐけれど、『存在するといわれている(状況証拠も割と揃っている)が、その正体は不明』というのが気に入らないというだけな気もする。もっとも、では代わりにこれを使うべし、という示唆をしてるのでもないんで、感情的に嫌いだといってる以上の、建設的な批判とはいえまい…。

 後半、千葉研の三浦君が担当。
寄生虫が個体・個体群・コミュニティに与えるインパクトについてのレビューセミナー。面白かったし勉強にもなったが、知識が入ってくるタイプのセミナーなんで、質問はしたにはしたけどあまり絡めなかった。

 戻ってきてコーディング続き。
 そろそろタイムリミットが迫ってきたわけで、ヤバイなー。

 …という訳で夜過ぎまで掛かって、ひとまず形は出来た。がニッチ幅と餌獲得効率のトレードオフの部分を二等辺三角形で記述するのは間に合いそうも無い。で、適当な条件では知らせてみると、予測どおり幅は徐々に狭まるんだが、位置が定まらずフラフラ行ったり来たりしている。原因はよく判らないが、おそらくは一番好みの中央値と左右両端での効率の値が(与え方を長方形にしているので)等しいためだろう。この部分は真っ先に改善しないとイカンな。

思ったよりも計算時間が掛かりそうなんで、とりあえず計算を仕掛けて夜過ぎに撤収。


06月26日(Sun)

 早朝起き。
 起きたは良いが、ジェネシスは本日もゴルフのため放送しないんだった…。2週ぶりのヒビキさんを堪能してから研究室。邪教の館な展開は中盤で予想できたけど燃える。翌週も楽しみだ。

 で、歩いて青葉山。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 午後過ぎには資料が出来た。さてプログラムの続きを書くとしよう。
 結局trade-off between handling efficiency and niche widthは二等辺三角形で記述することにした。夜までやって腹が減ったので撤収、自宅作業にスイッチ。…のつもりだったのだが、研究室での夕飯をご相伴。鯛飯に鰹のタタキ、しめ鯖。御馳走になりました。


06月25日(Sat)

 自宅作業。
 歩くのがメドイので自宅でコーディング続き。一週間前に書いたプログラムの中身なんか当然忘れてるので、何処までやってて今から何をやるのかコメントを見ながら思い出すのにしばらくかかる。

 適応度の計算部分その他書きつつ、夜まで。


06月24日(Fri)

 午前中、おしごと。午後、研究室。
 終わってからバイク屋。キャリパーの交換用が入っていたんで預ける。月曜に完了の予定。そのまま徒歩にて青葉山まで。6月というのにずいぶんと暑い。こんなものだったろうか。

 午後、研究室。
 昨日の続き、コーディングがどんどん後ろにずれ込む、いいかげんまずい。
 午後過ぎから論文ゼミ(占)。本日はマキノさんによる、Lee and Frost(2002), "Morphological stasis in the Eurytemora affinis species complex (Copepoda: Temoridae)", Hydrobiologia(480):111-128.の紹介。ホントはウラベさんと二人の予定だったが時間的に無理ということで、実は水曜日に代わりに僕が出来ないかというのが回ってきていた。が、さすがに来週の準備を考えると無理だったので断っちゃった所為で、本日はマキノさん一人。
 内容としては、ケンミジンコを広範囲にサンプリングして調べてみると、形態形質のしか速度に比べて遺伝的な進化速度のほうが速かったという内容。で、この研究においては何で形態形質の方が保存されがちになっているのか?という議論が続くが、決着せず。
 初回が終わってみての感想。リアルタイムに情報を整理して、かつ、まともな議論をするにはかなり高いレベル(というか集中力か)を要求されてるかも。手元に与えられているのが論文中の図表だけなので、発表者による説明に必死に食いついていかないとあっさり置いていかれる。もちろん不明な点があったらインタラプトして問いただせばよいのだが、途中で考えが脇に逸れた途端にヒドイ目にあった。M1とかB4の学生の人を積極的に議論に引っ張り込んでいくためのは結構大変かも。

 夕刻、Jeconetにて東大の嶋田さんが文献を探しておられる。調べたら東北大の数学資料室の蔵書とわかったので連絡差し上げて、複写して郵送する。戻ってきて作業の続き、夜まで。要旨を書いてから日付が変わる頃撤収。手元に結果が出てないのでなんとも中身のないスカスカな要旨なのが情けない。


06月23日(Thu)

 午前中、研究室。
 朝から一日掛けて発表資料作り。大枠としてはできて後は抜けを埋めたり足したり。まあ、まだ第一ステップの結果どころかプログラムも途中までしか出来てないという『大きな穴』が埋まってないわけだが…。

 夕刻、カワタ先生にモデルの大枠の大枠について少し話を聴いてもらう。空間ありのモデルの前後で色々と困りそうな箇所があるんだが、いいアドバイスが貰えそうな感じ。そのためにも、このモデルを僕が面白いと思っていることをきちんと伝えるのが肝要だ。

 夕刻、輪読会。終わってからまた暫く小沼さんと雑談。多岐にわたって深く勉強している方なので話をしていて勉強になることが多い。戻ってきて続き、夜過ぎまで。

 モデル自体の改善案に関してもいくつかカワタ先生との会話で既に見えた部分があるんだが、今からではさすがに間に合わない。とりあえずは見通しのために第一段階まで『仮組み』で結果を出すとしよう。明日中には要旨を出さねばならぬが、結果は週末にねじ込むしかないか。


06月22日(Wed)

 午前中、研究室⇒セミナー。
 本日はラザロさんの担当で研究紹介。与那国のコウモリの遺伝的構造は(1)ハビタット(植生も?)の地理的な構造と(2)個体群サイズの減少の歴史的要因の両方を反映した結果になっているという内容。話題の内容に親しくないのと英語力の低さが相俟って、パラメータ推定のための細かい説明についていけなかったのと、きちんとした質問が出来なかった。いろいろと修行が足りない…。

 午後から夜まで掛けて発表内容の構成作り。大まかには出来た、が、結構ボリュームがある。今回は特に今まで公けには一度も話して無い新しい内容であるし、僕としては非常に面白いと思っている話なので、それがちゃんと伝わって面白いと思って貰えるセミナーにするべく、なるだけ丁寧に構成をつめていくことにする。
 同時に最低限必要なモデルのアウトラインと見通しのための結果(なにを見せればよいか)も煮詰まってきた。

 太宰府方面から、妙な指令が飛んできたので本日は本屋が開いてるうちに町へ寄るべく、日付の変わらぬうちに撤収。


06月21日(Tue)

 昨日の

 午前中、研究室。午後バイト。
 プログラム書きの合間に来週の発表に向けてストーリー構成を考えつつ紙に箇条書き。前回までの話(藻類の多様性にCNRと空間構造が与える影響の奴)から、今やってる話にどう繋がるのかというところまでひっくるめると結構な分量のイントロダクションを用意しないとだめかも。結構やること多い…。午後過ぎバイト。

 夕刻より、近藤さんによるセミナー。
 カワタ先生との共同研究の打ち合わせで仙台にこられた近藤さんによる「柔軟な食物網」仮説とそれにまつわる最近の議論についての紹介。前半はこれまでにも聴いたことのある内容だったが、後半は最新の事情をを交えつつ非常に判り易いプレゼンテーションだった。食物網の構築に関する話では、今僕がやっているモデルとコンセプトの通じるところが結構あって冷や汗ものだった。
 セミナーの中で今月頭に読んだWilliams and Martinez(2000), Nature(404):180-183について近藤さんが何度も言及されていて、僕の理解がまだまだ不十分なこの論文の話は、今後の方向性を見ていくうえで思った以上にかなり重要であると再認識をした。近藤さんの曰く、実はあの論文に載っている情報だけでは完全な追試が出来ないから、直接コンタクトをとって確認せよとのことだった。

 のち、芝草へ泊まりで調査に行っていたウラベさんも合流して町で食事、牛タンの食べられる焼肉屋(名前を失念)。終わってから、近藤さんを宿まで案内するまで、歩きがてら今作ってるモデルについて少し話を聴いていただく。いくつかのグループが似たようなことを考えているそうで、できるだけ急いだ方が良いというアドバイスをいただいた。

 研究室には戻らず、そのまま自宅へ撤収。


06月20日(Mon)

 午後、研究室。
 朝起きて本を読んでからしばらく自宅作業。目処がついた段階で研究室、作業残りを片付け。深夜過ぎまで掛かってスクリプトの機能分割完了。いやはや、結局、週末と今日丸一日を費やしてしまった。
 今回の教訓は、タコな設計と実装をしてしまうとあとから自分の足元をすくわれる、というのと、自分の想定を超えた操作をするユーザはたくさん居るから、テストは出来る限り綿密にやって、かつ、メンテしやすいものを用意すること。まあ、云うだけなら簡単だが、なかなか。

 セミナー(マ)は、ウラベさんも千葉さんも居らず、調査に出かけてるヒトたちが多いので次週に延期。忘れてたわけではないのだけど、ちょうどスクリプトの機能分割をしてたんで助かった。で、来週も千葉さん占部さんともに不在だった気がするんだが…どうするんだろうか。

 夕刻からどうもサーバの調子がおかしく、しばらく時間が経過するとサーバが落ちる。特に負荷が掛かっている様子も無く、自分のテスト作業が原因とも思えず首を傾げていたのだが、暫くして原因が判明。マサヤ君がサーバ室に籠もってゴソゴソと作業をしていたのだが(冷房が効いており非常に涼しい)、時折電源タップを蹴飛ばしてその都度サーバを落としていたらしい。いわく『そういえば時々なんかカッチンと電源切れるような音がしてました』とのこと。こ…こ、こ の ば か た れ ー
 まあ、接触にやや不安がある電源につないでいた僕にも責任はあるのだが。やれやれ。早いうちに交換せんといかん。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 本日は丸っきり手付かず。そろそろ発表準備の方にも取り掛からないとまずいことになる…。ひとまずは、またモデルのほうに集中できそうでよかった良かった。
 発表構成を考えつつ、週なかばまでにモデルを出来るトコまで組んで、発表を聴いて貰ったあとで改めてカワタ先生と戦闘することを想定して、週なかばから週末にかけて論文構成を含めた発表準備、という手筈でいくとしよう。


06月19日(Sun)

 自宅作業。
 仙台ではヒビキさんのみならずジェネシスも同じ局なので、本日は両方とも放送なし。エウレカだけ観てからまた不貞寝。週初めの活力元がー。

 冗談はさておき、昨日の続き。機能を別けるということでチト仕様変更を考えてみる。

  1. 新規登録用
    入力⇒重複登録の確認⇒登録と保存⇒メール送信
  2. 登録内容変更/削除
    既登録者認証⇒登録内容読み込み⇒変更/削除⇒メール送信
  3. 登録内容の検索(変更無し)
    既登録者認証⇒登録内容読み込み⇒表示

というわけで、実は新規に書き足す部分はごくわずかに見える、が実は単一のスクリプトに詰め込む際に、隣のモジュールの一部流用やらなにやらしてパッキングしちゃった所為で、少々スパゲッティな構造になっている。午後中、スクリプトの書き直し。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 よくよく考え進めると、ニッチへの投資配分は二等辺三角形である必要すらなく、幅と高さが面積一定で決まる長方形でよい。むしろこの方がよりspcialist/generalist的な投資を良くあらわしている(generalistはどの資源にも等しく投資する代わりにひとつあたりへの投資量は少ない)。
 アイデアはメモしておくが、しかし、手は二本しかないのでプログラムを書く暇無し。月末には自分のセミナー担当が回ってくるがジリ貧な感じ。いやはや。


06月18日(Sat)

 早朝、津田君よりのメールを確認。受け付けcgiに関して(メールアドレスを変更しようとしても出来ない)不具合の指摘。早速確認してみたら確かにマズイ。が、こちらからの説明不足のままアナウンスが出たのも更なるマイナス要因に働いて、状況はさらに混乱中でどたばたしている。

 午後過ぎ、研究室。
 早速修正のためにいくつかテストするも、津田君が出来たエラー(更新出来ないはずなのに片側のデータだけ更新された。)そのものは再現できず。当の本人にも再現できず。謎だ。メールアドレス周りの設計に関してなのだが、エンバグではなくて明らかに設計ミス。設計段階で気が付かなかったのはいかにも間抜けだが、このへんが僕の発想の限界なんだろうか。
 で、まあ現時点で該当する登録者は二人(お二人共より問い合わせのメールが既にきていて、うち一人は解決済み)なんで、「いまのところは」あんまり実害らしい実害もないんだが、この先、登録者人数が増えるにつれてトラブルも加速するだろうということもあり、cgiスクリプトを機能ごとにいくつかに別けることで解決しようということになった。結構大幅な設計変更なんで大変だ。

 で、「登録フォームで入力内容にエラーがあるので修正してください」といわれたと怒っておられるメールをいただく。内容にエラーが出たとしか書いてないので、何処の誰がどうして欲しいのか判らない。メールを直接受け取った津田君も困惑しているので、「文句が言いたかっただけのようだから謝って差し上げろ」と指示。
 もっとも津田君は良く出来た人なので、この指示をそのまま鵜呑みにしたりはせず、きちんと何処の誰がどうして欲しいのかを問い返す内容の返信をしたそうだ。どうもこの世には一定の割合で、システム担当は機械か何かが動いていると思っておられる方がおられるようで。もっとも機械は気を利かすということをしてくれないから、なおさらフォーマットに則らないと動かないはずなんだけども。
 要は「いい大人なんだから、知らない相手への手紙の文面くらいきちんと書きなさいよ」という話。子供じゃないんだから「できないんですけどー」だけのメールは恥ずかしい。自分の怒りを伝えて理解して欲しければ、相手に不快な思いをさせて反発を招かせるのではなく、なるべく恐縮してもらって反省と改善を促すべきで、そのためにはなおさらに周到な文面が必要になる。このことは此処に書いてある文章にも該当する。なんだか開き直って自分を正当化するような内容になってしまった、と、自戒を込めつつ…。

 本日は私用で夕刻早めに撤収。


06月17日(Fri)

 朝起き。午前中、おしごと。午後、研究室。
 本日は輪読会(占)は新規に向けてのインターバル。で、午後過ぎに撃沈、一時間弱で再起動。特に睡眠時間は減ってないんだけど(減らしようも無いが)一週間に数回もあると嫌な感じ。無理が利かなくなってるのは体調不良なんだろうか。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 夕刻まであれやこれやと正規分布をひねりつつあーでもないこーでもないと悩む。悩ましい。
で、夜、唐突に正規分布がいらないことに気がついた。面積が一定で底辺の長さを変数とするの二等辺三角形をつかって、ニッチ幅が広くなると高さが低くなるという投資量一定のtrade-offが記述出来るということに考え着いた。もともと(資源投資量=面積)が一定⇒正規分布、という以上には特に根拠の無い分布形なんで、それなら面積一定の三角形を形質にしても同じことだ。
 正規分布の変換やら区間面積の計算やらいろいろとがんばって書いたのだが、これ一切合財使わなくなってしまった。やれやれ。そのうち何かに使う機会があるかな? ないかも。とはいえ、これでやるべきことと考え方ははるかにシンプルに記述できたし、悪くない。

 アイデアを整理して、本日は早めに自宅に撤収。


06月16日(Thu)

 正午前、研究室。
 コーディング続き。夕刻、輪読会。戻ってきて続き。

 "The specialization v.s.(以下略)、つづき。
 一番厄介な繁殖成功度の計算ところは後回し。ひとまず、餌の質と摂れる頻度が全部同じの(つまり何をどう喰っても個体の適応度に差が出ない)条件で、餌の利用幅がすべて同じ値の個体(500)でからはじめて1万世代まで回してみた結果(餌を利用できる幅についての個体数頻度の推移)。実は正規分布の分散の大きさから種類に変換するところも出来てなくて、実際には全て同じ餌の利用幅の集団から「何種類」の餌を利用するかについて、利用できる数に直に変異が起きてるのだけど、今の時点ではまあ同じコトだ。
 ちょっと変異率を高めに設定してるんで結構ガタガタしていて、もうちょっときれいなポアソン分布(ランダムウォークするときの分布ってポアソンで良いんだっけ?)になるかと思ったけど、こんなものかな。断面図の方を見てみるとピークそのものがシフトしてたりするし。まさに典型的なランダムウォーク・モデルといった感じ。今のところ、餌を何種類食えてもメリットもデメリットもないのでランダムウォークになる。一世代あたりの餌一種あたりの数に限りがある条件とかならgeneralistが広まりそうだが、限りなく良い餌を取れるような状況下では一番良いところに皆集中しそう。

 今の時点ではまだ平均値の変動が考慮されて無いが、最適な餌周りの正規分布だけ考えて分散の大きさ(=ニッチ幅の推移)だけを考える方がやりやすいかも。あ、駄目か。それだと「自分の比率に近いものを食べるようにシフトするはず?」というのが確かめられないのか。モデルの効率化と作業量の軽減を図ろうとして、手段のために目的を忘れかけてるな。一瞬でも「イケるじゃないか」とか思うあたり間抜けだ。疲れてるということにして今日はヤメ。

 で。数日前にRの作図に乗り換えるとか云っておきながら、いまだgnuplotでの出力だったりする。


06月15日(Wed)

 寝ず。朝、研究室。
 自宅に戻ってモデル書きの続きをやってたら朝になっていた。

 午前中、西野さんによる研究計画。前半のレビューに重点を置き、研究計画自体はこれからやりますということで軽くという力点配分。なのだが説明が一足飛びで、特に話を知らないB4の人々には付いてくのが大変だったのではないかと思う。

 セミナーが終わってからバイク屋。ブレーキパッドが入荷したとの連絡があったので交換のため。フロントは済んだのだけど後ろはブレーキキャリパーの片側が錆とシール劣化が進んでて交換する羽目になった。部品を注文して到着次第数日入院とのこと。なんだか車検から以降のときの、ひとつ潰すと次が出る悪夢再び…? アレもそういえば昨年のこの時期に端を発したんだったような。

 正午過ぎ戻ってきてコーディング…の為に調べものしてる途中で撃沈。午後過ぎ再起動。

 "The specialization v.s. generalization in diet stoichiometry"(仮題)、つづき。
 GAの手順をすっかり忘れている。これまでのモデルでは全く無縁で使ってなかったから学部の情報の授業(当時はカワタ先生が担当だった)で触って以来…だっけ? とゆわけでモデルの処理フローをメモめも。

  1. 集団準備、個体ごとの遺伝子型決定、各種変数準備(昨日参照)
  2. 各個体の餌探索と繁殖成功の計算
  3. 個体の繁殖成功度を元にその個体の複製を準備(複製エラー含む)
  4. 集団サイズになるまでランダムに個体を間引く

以上が一世代でこれを世代数だけ繰り返す。ひねりの無いtradなGAという感じ。しかし自前の繁殖成功の計算がめどい、…と。


06月14日(Tue)

 正午ごろ、研究室。
 明け方まで自宅作業。起きてから研究室。午後過ぎバイト。戻ってきてコーディング続き。

 夜遅く、津田君からcgiの不具合に関する問い合わせ。
 植物の酒井研の牧野君から連絡をいただく。ひとつは検索用のcgiの表示が正しく無いというもので、これは変数の書き間違いだった。もうひとつが致命的で、入力cgiで変更を選択して登録内容を変更しても、変更された旨のメールは送信されるのだが実際にサーバにその内容が書き込まれない(変更が反映されない)というもの。こっちは見つけた瞬間に血の気が引いた。幸いまだ登録人数が少なくて、今のところほとんど影響が無かったのがせめてもの救いだが、こんな致命的なバグを抱えながら稼動してたのか。冷や汗をかきながら大急ぎで修正。

 ううう、テスト量が少なかったのが如実に効いてるなぁ…。まいった。明日にでも取り纏めをしているマキノさんのところに変更作業がどのくらいあったかを問い合わせに行って、既に他にも変更作業を試みた人が居たら対処せねば。

 "The specialization v.s. generalization in diet stoichiometry"(仮題)、つづき。
 double型の丸め誤差のことを失念していて大分時間をロスしてしまった。結論からいうとstl::mapは使い方がわからない。少なくともobj[key]からのハッシュ検索は小数の精度の問題のせいでうまく機能しない(ハッシュ登録は出来るのだが上述の記述では検索が出来ないkey値がでてくる)。検索できる値と出来ない値が混在する所為で最初なにが原因なのやら判らなかった…。
 結局、あらかじめint型に丸めてstl::map<>もやめて、double arr[int]で代用。これでよいというのに気づくまで時間掛かりすぎ。

 コーディングに必要な情報を羅列してメモめも。
IBMで記述される「消費者個体が持つべきパラメータ」は、
まず定数、

次に環境の変数、…空間が無い条件ではもしかしてこれだけか?

さて、続き続き。


06月13日(Mon)

 早朝起き。正午前、研究室。
 本を読んでから研究室。午後過ぎまでコーディング、午後過ぎセミナー(マ)、もどってきてコーディング。

 セミナー前に少し時間が空いちゃったんで、この前から採り始めた進化学会の登録状況を表示するスクリプトを書いてみる。これをみるとこの2週間でわずか20人弱しか新たに登録して無いことがわかる。
 スクリプトの中身はたいした内容ではなく、所要時間は10分くらいだったのだが、10分前から始めたんで危うくセミナーに遅刻するところだった。gnuplotのtimefmt=dateでなぜか月の表示が一ヶ月加算されてしまう問題は解決して無くて、苦し紛れに日付しか出さない駄目仕様。

 午後過ぎセミナー(マ)。
前半が千葉研B4の西君による論文紹介。だったのだが、4年生の頃の僕のプレゼンテーションを髣髴とさせる、きわめてアレゲな内容でセミナーとして成立しなかった。そのあまりの内容に千葉さんが激怒して、再来週くらいに再度やり直す運びとなった。きちんと学生の為を考えてる証拠ではあるんだが、あんなコワイのは初めて見た。…とゆか、「僕もあんなだったなあ」と苦笑いしつつ聴いてたので、自分が怒られてるようで居た堪れなかったのだった。

 後半が占部研B4の清水君による研究計画発表。植食者(ミジンコ)のC:P比は従来云われてきたように完全に一定である、というわけではない。むしろ食べる餌の質と量、その他の要因によって含有P量が変わるはずという仮説を立てて、まず非常にシンプルな純C/Pについてのモデルによってそれを説明し実験で確かめる、というもの。
 モデル自体は簡単にいうと代謝ロスの変化に着目したもので、詳細は省くがアイデアとしてはNC/P=(AC-R)/APという感じ。実にシンプルであるが、代謝量(R)について式を整理していくと餌の量と質の両面から消費者の体内含有C/Pを説明でき、議論できる内容は極めて多い。実験の方は餌の質・餌の量(+水温のちがい)に注目するとのことで結果が楽しみで、実に面白い内容だった。
 セミナーが終わってから、幾つか不明な点を清水君に質問したが、良く勉強していて、いずれにもかなり的確に答えてくれた。

 "The specialization v.s. generalization in diet stoichiometry"(仮題)、つづき。
 アウトプットは基本的に箱ヒゲ図を使って頻度分布を見せればよい、のかな。本日はひたすらコーディング。個体のニッチ幅の部分について。ちーとも終わらない。

 そろそろ来週のセミナーに向けて準備をせねばならない。結果が出るのがぎりぎり間に合っても滑り込みだなあと思ってたんだけど、勘違いしてて僕の担当は来週ではなくて再来週だった。面白い話にするためには、第二フェイズは厳しいかもしれないけど、少なくとも第一フェイズの結果ぐらいは出しておきたいところ。
 イントロダクションの構成の方はそろそろ考え始めて、それをそのまま発表の構成に使ってしまおう。


06月12日(Sun)

 ここしばらく一冊本を読むと何故か未読の本が2冊増えているというサイクルが続き、本格的に積読本の高さがエライことになりつつある。そういうこともあって、昨日は読んでないもののうちフィクションばかり集めて早朝から延々と読みふけっていた。計算したら、起きてから寝るまで丸一日以上延々と本を読むだけの生活を送ったわけで、実に幸せな一日だった。

 溜め込んでいた本のうちハヤカワものはあらかた平らげた。ベルガリアードシリーズも刊行分まで全部消化。

 早朝起き。午前中、研究室。
 いつもの日曜日パターン。午後過ぎ、ブレーキパッドの交換にバイクやに赴くも、未入荷とのことで先送り。やれやれ。

 (元)共食いモデル⇒"The specialization v.s. generalization in diet stoichiometry"(仮題)、つづき。
 『(元)〜』が現状に合わなくなってきたんでとりあえず改題。最初は"Do you wanna be the eater of ONLY-ONE/ANYONE ?"というのも考えたけど、ちょっとセンス無くてカッコ悪いので没。仮題もどうにも野暮ったいが。

 繁殖成功度計算(適応度関数)に関してあれこれ。よく考えたら−∞→∞での面積が常に1となる正規分布の確率密度関数なので、わざわざペナルティを別けて考えなくても良くて、裾野が広がれば山の高さは勝手に低くなるのだった。

 さて、最初の案では、変異によって決まった個体ごとの正規分布N(μ,σ2)の確率密度関数に基づいて、それぞれの餌種(=niche range)ごとの利用率(for i=1...n, U(i)=k・P(i<=U<i+1), kは適当な数値の係数または関数だが、これがペナルティ強度に相当する)を積分計算で算出しようと考えた。だが、これは。一世代ごと、一個体の全ての餌についての利用率を積分計算する必要がある(もっともラフな方法でも区間の台形計算を要する)ので、計算量ばかりがとんでもなく膨大になりすぎて現実的でない。この方法では無理。
 さて、それではどうするか? 答えは実にシンプルで計算しなければ良い。すなわち、確率変数Uを標準正規分布 N(0,1) にしたがう確率変数 Z=(U-μ)/σ に変換してから標準正規分布表を参照すればよい。これなら区間の差分計算だけで済む。標準正規分布表はあらかじめテキストデータで用意しておいて、計算開始時にmap(double z -> double val)という形式のハッシュテーブルでも作っておけば積分計算部分のオーバーヘッドを全て解消できる。これなら現実的な計算量で実現できそうだ。

 目下、残すところの課題としては、最終的に個体ごとのニッチ幅をどう集計するか、アウトプットの形式をどうするのが一番判りやすいのか、だけなのだけど…。


06月10日(Fri)

 朝起き。午前中、お仕事。午後過ぎ、研究室。
 お仕事がひけてからバイクやに寄り道。取り寄せてたブレーキパッドが入ってるかと思ったら入荷遅れとのことで日曜にずれ込みそうとのこと。何もなしで帰るのもなんだし、せっかくなんでエンジンオイルだけ先に交換。今回は高回転用のセッティング。低めのギアのまま上まで引っ張ってもエンジンが嫌がらないのでえらく気持ちが良い。

 (元)共食いモデル、つづき。
 モデルの組立ての試行錯誤の続き。アイデアを色々妄想するのに続いて、この段階も実に楽しい。大まかにデザインもできたので、あとは逐次手を動かす。

 モデルのアウトライン。モデルとして遺伝的アルゴリズムのような有限かつ一定の集団サイズを仮定する。集団中で、ある遺伝子型が次世代でどれだけ置き換わるかを計算する。具体的には、個体ごとの繁殖成功を元に次世代に複製される個体とその複製数が決まる。個体の繁殖成功向度は(1)食べた餌のstoichiometryと(2)ニッチ幅の広さによるペナルティを仮定する。また、個体の複製時に一定率で遺伝子に突然変異が起きる
 世代間オーバーラップは考慮せず、次世代の個体数が集団サイズを超えた場合には集団サイズと等しくなるまでランダムに個体を間引く。逆に集団サイズに満たなかった場合は、…どうしようかな、水増しせずにもしかしたら集団そのものが衰退するとしてもいいのかな。まあ、ここは与えるパラメータ次第か。
 最終的なアウトプットとして、一定期間後に集団の構成がどのようになっているかを観察する。

 個体ごとの形質の差異は餌資源の利用に関する部分のみ。これは二軸の形質で決定されそれぞれ独立の遺伝子に支配され変異によって進化する。大まかなデザインは昨日参照。

 (1)食べた餌のstoichiometryについて。
質(Q=R/C)がQ1<Q2<…<Qnとなるような資源群を考え、それぞれの餌の相対発見率(見つけやすさ)をF1,F2,…Fnとして与える。
 ある個体がどの餌をどれだけ利用できるかを自身の確率密度分布で記述される個体のニッチ幅に基づいて決定する。ただし、その分布形は正規分布形を仮定し、平均と分散をそれぞれ独立の形質値と考えて、2対立遺伝子・多座位・半数体の遺伝子に支配される。ある餌iの利用率をUiとする。つまりUi=0は発見した餌iがその個体には食えないものだったことを表す。
 今、消費者が成長に要求する栄養塩比をθとすると、餌iについての転換効率Qi/θを考えることが出来、餌iを一個獲得したときの利益は発見率と利用率と転換効率の積になる。すなわち、{F・U・Q/θ}i
 全ての餌の発見率が等しいとすると、餌をとったときに餌iを見つける確率Fi=1/n。一回にとる餌をランダムであると仮定すると一世代あたりに餌をN個とったときの利益は、(i=1...N){F・U・Q/θ}rand[1,n]となる。

 (2)ニッチ幅の広さによるペナルティについて。
 餌利用に関する密度関数は面積を1とするため、分散が大きくなって利用できる餌資源の幅が広くなると、その分、餌あたりの利用効率は低下する。

 空間を考慮する第二フェーズでは、確率Fi=1/nと仮定した部分が、二次元格子モデルに拡張され、ある個体ごとの探索範囲内での相対発見率として計算される。

 相互作用の複雑化を考慮する最終フェーズでは、固定の餌資源を仮定した部分が、全て生物として記述されるように拡張される。


06月09日(Thu)

 朝起き。午前中、研究室。
 本を読んでから研究室。未読の本がたくさんたまっているせいもあって目移りしてしまう。結局、何冊かの本を平行して読んでいるのだけど、自身の好みから言えば一冊ずつ専念して読まないと散漫な気がしてしまう。そうはいいつつ、全く別の分野にもかかわらず根底に共通した理念を発見できたりすることがあって、最近はそういうのも面白い。

 夕刻輪読会(カ)。おおむね問題なく進んだと思う。終わってからしばらく小沼さんと雑談等。夜、研究室に戻ってからコーディング。

 (元)共食いモデル、つづき。
 まずは空間なしの条件でのシンプル(にしたい)モデルの構築をあれこれ。正規分布の形を仮定した形質をどうやって進化させようかとあれこれ悩んで、ちょうど輪読会だったこともあって、小沼さん@千葉研に相談してみる。いろいろと具体的にどう実装するかに関してアドバイスをいただいて、早速手を動かす。
 結局、正規分布の平均と分散を独立の形質として捉えて、それぞれに多座位による相加遺伝分散を仮定してとりあえず試すことにして、まずはウォームアップがてら玩具を作ってみよう。
 さしあたり2対立遺伝子・20座位・半数体(1/0 * 20 * 1)によって「正規性を仮定されたある形質」の分散を支配されるイキモノが10^-4程度の変異速度をもつときに、完全なランダムドリフトだけを仮定すると集団中にどのような形質が広がっていくかを作ってみる。で、突然変異によって、時間経過とともにニッチ幅が広がったり狭まったりするテスト。ok、だいたいの設計感覚は掴めた。


06月08日(Wed)

 『最近ちょくちょく記事がメディアに載り始めました。』という卒業生のキクチ君、御活躍中の様子でなにより。

 朝、研究室。
 午前中、セミナー(カ)。本日の担当はマツシマさんで、D論の構成についての発表。おおむねこれまでに聴いてきた話。とはいえ、これまでの情報をおよそ全て提示する発表内容だったので聴くのがタイヘンだった。
 不思議(に聞こえる)仮定がいくつか登場するのが気になった。しかしそれが妥当なのかどうか、僕にはきちんと判断できなかったのがもどかしい。もちっと強硬なjustificationをしてくれればツッコミができたのかもしれない。が、しかし、野外のデータサンプリングについて標準で無い仮定が使われていたときに、その妥当性の良し悪しをきちんと評価できていない(その手法に盛り込まれた仮定が悪いならどこがどう悪いかを指摘できない)ので、これは聴き手としての僕の方にも問題がある。

 正午過ぎから図書館。
 資料を幾つか持っていって読む。Williams and Martinez(2000), Nature(404):180-183.とKawata(2002), Proc.R.Soc.Lond.B.(269):55-63.を読むが、前者はsimpleと謳いつつも結構難しい…。

 午後過ぎ、研究室に戻る。
 戻ってきたところで、山本君に捉まる。なんでも昨日よりネットワーク接続が不調らしい。色々と調べてみても物理的にも論理的にも壊れている形跡が無く、どうやら生物系のDHCPサーバに繋がらない?、という結論に落ち着く。しかし、それっぽい苦情を余所で聞かないので何かサーバ側の問題とも違うような気がして、どうも原因がイマイチ判らぬ。結局、固定IPを振って解決するという強硬策、それに伴う各種アップデートやらなにやら。

 夕刻以降、本日は研究室の人口密度が薄い。
 原因は帰宅する人々が多かったためである。何故に人々がこれほどにサッカー観戦へと駆り立てられるのかには何やら複合的要因があるようだ。ところが魅了された当人たちにそれを問うと、意外なことに『面白いから面白いのである』という答えしか返ってこないことが多い。(もちろん筋道だてて語る人も居るには居るが)
 ことほど斯様に人々を惹きつけてやまないこの競技の魅力もさることながら、この競技にかくも惹かれてやまない人々が(おそらくはかなり普遍的に)存在する理由についてあれこれ考えてみるのも個人的には面白い。

 (元)共食いモデル、つづき。
 さて、どういう絵を示しつつ話を作っていくか、大まかな方向性は出来てきた。最初は極力シンプルなモデルを使ってこれまでの理論のおさらいと踏み台を作る。次のステップとしてKawata(2002)に似た餌の探索空間を考慮するモデルを作る。最終フェーズではWilliams and Martinez(2000)のような食物網パターン形成(複雑化)についてみていく。…いけると良いなあ。
 (元)…といいつつ、最終的な落とし所がそこらを議論できそうなのはうれしいかも。


06月07日(Tue)

 正午頃、研究室。
 久々に夜更かしして朝まで本を読んでいたら、そのまま寝過ごした。午後過ぎバイト。

 僕の現在の作図スタイルは、Cで計算してgnuplotで作図するのを、perlで一連の処理を自動化している。gnuplotのかわりにRに移行したいという欲求が以前からあって、しかし、イマイチ乗り換える踏ん切りがつかなかった。
 竹中さんのサイトにて、R でプログラミング:データの一括処理とグラフ描きが公開され始めた。これを機にRに移行してみようかということで、少し操作方法を勉強してみる。

 で、午後中Rを動かしてみるか本を読むかしてみて、R作図の印象としては、gnuplotみたいに全部コマゴマと指定しないでも、高水準関数が適当に調整してくれて(一応gnuplotも自動調整はしてくれるが)、細かい指定がしたければ低水準でやるということか。関数の自作など、gnuplotに較べて格段に自由度が高いのとその敷居が低い(メンドクサクなさそう)のを考えると、Rの作図関数は乗り換えるだけの価値が十分にありそうかも。

 まあ練習データ等使ってみて仕様は飲めた(ような気になれた)んで、次は実際に自分の役に立てて使い勝手を見てみるところかな。やりたいことに使ってみれば、劇的に状況改善が図られてみたり、その逆に出来ないことに不満が出てきたり等するだろうて。もっとも、至近で統計を使う用途が無くあくまで作図だけなんで、一番おいしいところが使えてないのだが。


06月06日(Mon)

 朝起き。正午頃、研究室。
 午前中、自宅で読書。うーむ、図書館まで読みに行くほうが進捗が良いな。
 正午過ぎから、論文直し続き。セミナーをはさんで夜まで。指摘のあった箇所について全て対処してからメールで再送。夜、まずは空間なしのモデルからデザイン開始。思ったよりシンプルな構成に出来るかも。

 午後過ぎ、セミナー(マ)。前半は占部研B4の石川君による研究計画。川の付着藻類と藻類食者昆虫の相互の影響を見ようと思います、という内容。まだまだ先は掛かりそうだったが一点だけ。発表後に、なぜ川なのかなぜ室内実験でしないのかという指摘がされていた。ためしに事前調査してみたというフィールド(青葉の森)が、他の要因が多すぎて何を見てるのだか判らなくなりそうだと感じただけに、これはなかなか良かったかも。
 石川君はうまく答えられていなかったけど、それとは別に僕の研究テーマである、空間と水の動きを考えた藻類−藻類食者間相互作用を考えるうえでも、野外に出るのとは別に、流れ(水の動き)のみを出来るだけシンプルに観察するために室内実験系を組むのはアリだなと感じた。

 後半は千葉研B4の木村君による論文紹介。だったのだが、正直な感想を言えば少々不勉強な内容だった。河田研における過剰とも言えるセミナー前のケアは、長きにわたる試行錯誤の末にある形態だが、これによってセミナー時に最大限の議論が出来るよう、事前にプレゼンテーションの質を均一に底上げする努力が図られている。そのためB4の発表だと大概準備段階でほとんど流れが完成していて、理解は十全に進むが議論そのものを愉しむ感じはやや薄い(ような気がする)。
 これとは対照的にマクロのセミナーでは、ほとんどそういったケアは無く、その場の発表者ごとのプレゼンの投資量と能力がそのまま反映される。その代わり、聴いてる側としては学会発表と同じくその場の情報を元に理解して質疑応答する臨場感がある。
 どちらが良いかという訳ではなく、一長一短というしかないが、今回はちょっとリスク側に傾きすぎた感があった。


06月05日(Sun)

 朝起き。
 オフィシャルサイトが蟹尽くしになってるヒビキさんまで観てから研究室。いつもの日曜日パターン。細々と作業してから正午過ぎ私用で駅前、午後過ぎまで。

 終わってからバイク屋。前後ブレーキパッドとエンジンオイル交換の見積もり。パッドが純正品取り寄せ、結構工賃が高くて、全部込みで2万円弱。結構厳しいが制動系はこれ以上先延ばしという訳にもいかないし、自分でやるのも怖い。死ぬので。オイル位は自前で交換作業してもいいのだが、こっちの工賃設定は安いんでついでにやって貰っても値段的に変わらない。作業時間はさほど掛からないということだったけど、来週中に取り寄せてもらって、土曜日に交換作業ということで手配する。
 それにしても、梅雨前なのに前後とも交換して、アタリの取れてない状態というのは少しヤな感じではある。リアは結構前からヘタってたんだから、早めに交換しておけば良かった。

 午後過ぎ、研究室に戻ると浦戸実習にいってた人々が戻ってきていた。ばっちり好天というわけにはいかなかったようだけれど、お疲れさんでした。

 論文原稿直し:CNRによる競争排除遅延モデル、つづき。
 指摘のあった図表のレイアウト変更と修正、説明不足の箇所について英作文。夜まで。


06月03日(Fri)

 朝起き。午前中、おしごと。午後、研究室。
 午後過ぎ、輪読会(占)。本日でLampert and Sommerの『Limnoecology』は読了。時間をやや超過したが、場所を占部研に移して最後まで。
 次回6月末より論文紹介を持ち回りでやるという路線変更。準備するのは最低限図表とabstructだけで『著者に代わって』プレゼン30分/議論30分ということで、発表者vs聴き手の討論練習が狙いらしい。+αの補足はokだそうだが原則としてパワーポイントと読み物的レジメ不可。準備作業は時間的にはたいしたことが無い代わりに、リアルタイムなプレゼンと議論の能力が要求されるわけで、なかなか要求レベルの高そうな内容だが、さてうまく回るか? 7月ごろに担当が回ってきそうなんだが、論文選びとか事前の発表構成の検討なんかも気合を入れないと大惨事になる予感。

 先ごろの冷房の件、調べたら斜向かいの実験室が暖房だったというオチが。交換機が共通なので隣向かいの部屋が暖房になっていると冷房が入らないといういささか困った仕様なのだが、実験室とも共通とは思わなんだ。この時分であっという間に30度後半に達するのはまずい。夏どうしよう。

 終わってからウラベさんに呼ばれて、読んで頂いてる論文に関してあれこれと質問を受ける。既に幾つか改善案と説明不足で書き足しが必要な箇所の指摘を貰う。しばらく説明をしたり、トガシ君の修論研究についての話をしたりして夜前に辞す。研究室に戻ってきて早速あれこれ作業。

 gnuplotのtimefmtが読み込みと出力でなぜか一ヶ月ずれる怪現象。5月として読み込むと6月と出力される、解決せず。

 (元)共食いモデル
 唐突に、よさげなアイデアを思いついた。カワタ先生のちょっと前の格子モデルと似たような餌資源が混在する分布と捕食者の餌探索範囲を考えたモデルを使って、specialist v.s. generalistな話が出来そうだ。
 ベースコンセプトとしては『生物は自分のθに近いものを喰いたがる、のではないだろうか?』。なぜならば、その方が転換効率が高いからである。
 仮定としておくのは、generalist(多くの餌に対処するためのニッチ幅の広さにコストペナルティを与える)v.s. specialist(対処器官への投資コストが小さい代わりに食える餌の幅が小さい)。
 予断としては、空間が無い(もしくは餌ごとの局所的な入手期待値が均一である)状況では餌の利用幅に関するニッチ分化(=specialisationによる喰い分け化)がおきる。これに対して、空間的に不均一である状況ではよりgeneralist的な形質を持つ系統がその系を占める。(かも知れない)。

 空間が無いときの話はさほど時間を掛けずに見通しが立ちそうだ。当座はこのセンで進めていこう。


06月02日(Thu)

 朝起き。午前中、研究室。
 昨日の文献の複写のため青葉山分館。幾つか他の文献等抱えて午前中いっぱい籠もっていたのだがかなり集中できた。…図書館良いかも。午後から研究室に戻ってきて、やっぱり本を読んでいた。きょうは終日こんな感じ。
 夕刻、輪読会(カ)。担当はまだまだ渡辺君。どうでも良いのだが、彼がln(logarithm natural)が出てくるたびに「らん」「らん」…、と読むのが気になって気になってしょーがなかった。僕自身は「しぜんたいすう」とか「ろぐいー」とか読んでるけど、じゃあそう読むのが正しいかといわれると、さて? まあこのての議論は基本的に不毛で『るん』でも『ろん』でもいいんだろうけども、気分的には据わりが悪いような。「えるえぬ」といわれるとシンボリックリンク貼るのかという気分になるし。

 (元)共食いモデル
 各種文献をそろそろ整理しつつ、言えることと言えないこと、出来ることと出来ないことのピックアップ。(omnivoryを含む)intraguild predationに関するトピックがこれほど裾野の広いテーマとは当初は思いもしなかった。Polis and Holt(1992)が述べているように、食う食われると競争を同時に視野に入れる複合的な生物間相互作用なので、それだけ面白いテーマということなんだろう。生活史構造による餌サイズシフトなんかも考えるとプランクトンかそのへんで十分にモデルとして持っていけそうな感じ。


06月01日(Wed)

 朝起き。
 自宅で本を読んでから…。本日はセミナーが急遽取り止め、快晴、梅雨前、12ヶ月点検前。これぞ天の配剤、走りにいこう。
 山形県境南部近辺をうろうろ、どうせならあちこちウロウロしないで七ヶ宿の方へ行けばよかったかも。あれこれ忙しくて走りに行ったのが実は今年初めてということに気がついた。結構体力落ちてるし。とはいえ、やはり鬱々と籠もったきりだとよろしくない。

 すっかり気分的にリフレッシュして午後遅くに研究室。今月の定期巡回。McCann et. al.(2005), "The dynamics of spatially coupled food webs", Ecol.letters(8):512-523.がオモシロそうだ。

 (元)共食いモデル
 徐々にアイデアというか一番大きいストーリーの方向性は漠然ながら見えてきた、かな。具体的にどう示せればどう云えるのかがイマイチ纏まらないので、まだまだ思いつくままのアイデアを落書き中。
 Polis and Holt(1992), "Intraguild predation: The dynamics of complex trophic interactions", Tr.E.E.(7)5: 151-154 が青葉山にあるのか。複写に行こう。そろそろ文献がアタマの中で飽和してきたような。

 メモ:”google電卓リファレンス”
 便利なんだけどわざわざには使わないgoogleの無駄機能のリファレンス。どうやって調べたのかが一番気になるけど、ひとつずつ試していったのかなあ。


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