あなたは 人目の冒険者です。
夢を見ているような感触であった。すごい高い所から下を見下ろしている。どんな高い山からでも、決して見ることができないような上空から、下を見下ろしている。ここはいったいどこ?私は誰?そんなことは問題ではない。ただひたすら、下を見下ろしている。
そこには、たくさんの生物がいる。米つぶ、いや、そんなに大きくは見えないであろう。チリと同じぐらいかもしれない。しかし、そこに存在している物体は、確かに生きているのだ。
人は生きる。何のために?人は生きる。己の存在意義は?人は生きる。それでも人は生き続けるのだ。それは、人以外の存在も同様である。生きているものすべてが必至になって生きているのだ。しかし、ある時、異変が起こった。
人は、生きる、だけではなく、殺す、ということを始めた。それは生きるため、という意味での殺す、ではなく、生きるということに関係ない殺す、であった。それが人内部のことであればまだよかった。人は、殺す、ということを人以外に向け始めた。地表の宗主となったことからのおごりか?人は人以外を認めようとはしなくなった。
このままではいけない。人を導く存在が必要だ。そこで、Halfcat族が現れた。人は、自分達と同様の力を持つ存在の出現にあわてた。なぜ?どうして?Halfcat族を滅ぼそうとする動きもあった。しかし、Halfcat族は、その持ち前の愛らしさと人間に姿形が似ているということ、数が少ないということなどの理由で、人間にとけこんでいった。
Halfcat族は人間に、他の生物に対する考えを改めさせた。人以外も一生懸命生きている。その当たり前のことを視覚的にうったえたのだ。その隠しようのない耳やしっぽで。それをあなたは見下ろしていた。すべての過程を見ていた。そして、満足そうにうなずいていた。すべての力を使い果たした満足感も手伝って。
しかし、その平和を乱す存在に気がついた。このままでは・・・。今の力のない状態では・・・。そして、一つの結論をだしたのであった。あなたは下を見下ろしている。最後になるであろうこの景色を・・・。
夢?すべては夢?これが何かはわからない。ただ、深い記憶の奥底に眠っているような、そんな感触が頭から離れないのであった。